2013年12月13日金曜日

師走

強い風と共に
落ち葉たちが
カサカサカサカサと音をたてて
走り去っていきます

クリスマスが終われば
お正月

先日、松市があったので
皆様にいいものをお届けできるように
仕入れました!

店には置けないので
お家のあらゆるところに松がおります。すごいジャングル状態。
だけど、すごくいい匂いがして
朝起きるととても気分がいいです。

一年の始まりに
この松を!

大晦日まで休まず営業です。
お待ちしてますね

2013年12月6日金曜日

はじめての

早朝のトラックにまみれ
走り慣れた246をこえ
右折。
環七という狭い道をひた走る。

ナビの小さな声が
不安になるほど
こんな時の初めての道は
とても怖い

夜明けすぎたぐらいに着いた。
そこは
大田市場!
日本で1番大きな花の市場。


とてもお優しいある方が
大田市場に行こうよ、と
冬の寒い早起きに付き合ってくださったのだ!

ほんとに
感謝でございます…

仲卸さんに挨拶することもでき
広い市場をぐるぐるぐるぐる

場内の真ん中が競り場になっていて
声が聞こえてくる

セリが終わるのを少し待つ間
食堂にて腹ごしらえ。
朝からチゲ鍋定食をたいらげる

そしてまた散策
ぐるぐるぐるぐる

花って
市場って
やっぱり興奮する
お客さんに花を選ぶとき
ワクワクして欲しい
けど、まず自分がワクワクして選ばないと。と、思ったら
一緒に来てくださった方が
一言

迷ったモノは
買わない!
わ〜♡ってなったものにしな。
それでいいんだよ

と。

あくまで
これは
買い物ではなく
仕入れなのです
でもわたしの趣味に傾倒しすぎかなと
花の前で立ち止まることがありますが
最近は
自分のドキドキするところで
決めています

ドキドキしっぱなしの
この季節は
ついつい買いすぎちゃいますけどね…

寒い寒い冬を
あたたかく彩る花で冬支度してくださいね




2013年11月29日金曜日

リースは輪

木枯らしが吹いて一気に冬が来たのと同時に、冬支度。
まだまだ暑いのに
リースなんてまだまだ
なんて言われてたのに。

いまリース作りはピークです。
買うのもいいけど
作ったものを飾る楽しみ、幸せを
ご提案しています

子どもたちもたくさん来てくれました
ある子は落ち葉を本に挟んでもってきてくれたり
ある子はコットンの実をさいて
本当の雪にみたててみたり
大人が口出さなくたって
すぐに出来上がってしまう
そして
楽しい!もうひとつ作りたい!
と、言ってくれました


自分で作るの飾るの
すごくいいですね
世界にひとつしかないし
と、言ってまた来てくださった方も


こうして
寒い冬もあたたかくなってくる
クリスマスっていいですね


2013年11月10日日曜日

うたタネ

ある日
ママと一緒に女の子がきた
よく来てくれる

ママが
今日はなんだか渡したいモノがあるみたいで…ほら
と、女の子の顔を見た

女の子はモジモジしながらも
ものすごくニコニコして
封筒を渡してくれた

ん?
なんやろ?
なになに?
と言うと
封筒に絵と文字が書いてあった


あ  さ  が  お

そう書いてムラサキの朝顔の絵が書いてあって封筒はボコボコしてた

あ!タネ?取れた?
すごいね〜

そう言うとママが

どうしてもお花屋さんに渡すんだって。だから、ねー、来たんだよね
と女の子は
まだニコニコモジモジして
うなずいた


紫の絵が書いてあったから

お花は
紫だったの?
と聞くと

紫とピンクだったよ!
そう嬉しそうに答えてくれた
封筒の裏にもメッセージがあった

だいじに
にんきあるように
つかってください

一年生が一生懸命かいた字

ありがとね。
じゃあ、これ夏に咲くように
タネ植えるね!
大事にするね

と、言うと
また嬉しそうに
うなずいた

種から芽がでる
花が咲く
それはいつか終わる
そしてまたそこには
種がつく

きっと生きる上で
そのサイクルは
大切なこと
いまはまだわからないだろうけど
彼女が咲かせた花のタネを
また咲かせようと思う

咲かせたものは
いつか終わる
終わりは
次につづくもの






2013年10月27日日曜日

秋の夜長におもうこと

小学生低学年のとき
私は
毎日図書館へ行き
毎日本を借りてきていた
何冊も借りて来るので
母が作ったカバンが破れた
母は
ほな
と、言ってサンタクロースですか?と言いたくなるほどの大っきい肩掛けカバンを作ってくれた
今でも覚えている
水色で猫の絵が細かく書いてある模様の布だった

でかーー!

私はこれでいくらでも借りれると
20冊毎日返しては借りて
腰をおばあさんのように曲げて
わっせわっせと
家までヨロヨロしながら帰った

時にはピアノの下で
時には縁側で
時には別に頼まれてないのに
弟に読んであげていた

弟も無言で聞き
私もただひたすら声に出して読んでいた
読み終わると弟は
もっと
と、いう感じもなく
隣の部屋へ無言で行きブロックで遊ぶ

ひたすら
ひたすら本を読んでいた
小さな図書館だったから
低学年向けの本はだいたい読んでしまった

でも三年生あたりから
パタリと読まなくなった

親友と呼べる友達ができたからかもしれない
私たちは毎日毎日日が暮れるまで
外で遊んでいて
本を読む時間すらなかった

今思えば
あの時は本が友達だった
寂しかったのかもしれない
でも毎日毎日
楽しかった

本や音楽は
孤独から救ってくれる
そんなことを大人になってから
聞いたことがある

ある友人はこう言った
あの時、お花を買いまくっていたのは寂しかったのかもしれない


お花も
いつも心に寄り添ってくれる
寂しい時だけじゃない
嬉しい時も
悲しみの時も

今日もたくさんの方のところへ
お花がいきました
たくさんの人の心に
寄り添っていますように





2013年10月26日土曜日

カフェラテのみながら

友人が
友人へ
花を贈った
それはそれは立派な大きな花束ではなくて、バラ一輪だった。
何の記念日でもない
ただ、お花をあげたい
そう、友人はとても優しいし
大きな花束でも
花一輪でも
どんな花でも幸せなきもちになれることを知っている人

これがええわ!
と、選んだのはバラ
カフェラテというピンクと言っても
なんとも言えないベージュがかった、でも暗すぎないとてもかわいい私もお気に入りのバラのひとつ

ええね♡

私もそう言って
くるんだ。

彼女が贈った後日
こんなお礼のことばをもらうなんて、思わなかった


「とてもステキで、毎日、置き場所を変えて、いつも自分から見えるようにしてるの。枯れないでねって話しかけて眺めてるのよ。
絵も描いたの。
カフェラテって名前絶対忘れないわ」

と。
友人が言ってたんだよって
彼女からメールがきた


この店のオープン前に
どんなお店にしたいのか
ずっと考えて店の名前をつけた

花を飾る
そんな小さな幸せは
きっと大きな幸せにつながっている

だから
部屋にいつも
お花があってほしい

どんなに疲れた日も
帰ってきたとき
お花が待っていてくれる幸せ

おっきな幸せって
ほんとにおっきーい事じゃないかもしれない
この小さな幸せの積み重ねが
大きな幸せにつながる

彼女の友人からきたメールが
とてもうれしかった


寒い冬がきます
心をあたためるために
お花でも。
いかがですか




2013年10月15日火曜日

ハナタイム

最近
イギリス人の方が
お花を買いにきてくれた
奥様が出産を終えたからだそうだ


ヨーロッパでは
そうしてことあるごとに
花を贈る

日本の男性
と、一概には言えないけど
花束を買うこと自体が
恥ずかしい
なんてこともよく耳にする

文化って不思議
だけどやっぱり
気持ちを贈るって
素敵なことだと思う

弟がパリに住んでいたとき
何回かパリにいった
友達の家に遊びにいくとき
なんかお菓子もってたらいいかなってきいたら

絶対花やで

と、弟が教えてくれたので
ひとりで花屋にいって
チューリップの花を買ったのを覚えている

花は
すべての気持ちを
代弁してくれる

パリから帰ってきて
お花を贈ることを覚えたわたしは
おうちに遊びに行くときとか
少しの花でも持っていこうと
手土産に花は必須になった

小さなブーケでも
きもち

お花って
不思議な力がある




2013年10月8日火曜日

1シーズンを終えて

今日
8日で
オープンして四ヶ月がたちました
店の窓から見える空も
ずいぶん秋になりました

たくさんの人に
頑張ってね
と言ってもらい
また
ありがとう
とも言ってもらい
幸せな四ヶ月でした

これから冬がきます
心をあたためるために
寒い冬がやってくるのだと思います


みんなの心が
ポッとあったかくなるような
冬になりますよう
お待ちしてます



2013年10月6日日曜日

シロ



小さい頃
ものすごく落書きが好きだった
真っ白いものをみると
紙でも
箱でも
家具でも
壁でも
ドキドキしてしまって
油性マジックやクレパスという
最悪のモノで書いてしまってた

友達の家に行ったら
勉強机がとてもきれかった
それを見て羨ましく思うのに
なぜか自分の勉強机を
落書きでいっぱいにしてしまう矛盾

母は、たまりかねて
壁やふすまに
いくつも模造紙を貼ってくれた

ここに書きなさい‼

母は怒っていたが
真っ白の模造紙に
うわ〜♡と、ヨダレが出るほど
喜んで無心でゴリゴリと絵を書いていた
また書くところがなくなると
新しい模造紙が貼ってあった

母は
こりゃ、ええわ
と、
何回も貼ってくれた

そういう小さい頃の
説明できない癖のようなものが
誰にでもあると思う

今でも
真っ白なコピー用紙にドキドキする
お店には無駄に24色のクレパスが置いてある

白ってとても不思議な色
悲しみにも寄り添い
時には
花嫁さんにも寄り添う

小さい頃から
白に夢中だと
最近、ハッとしました

明日も
誰かの
喜びや悲しみに寄り添い
包んでくれるのでしょう






2013年10月2日水曜日

いのち

以前
わたしの飼っている犬が
保護犬だとブログでも紹介しました。

保護犬とは
棄てられた、放棄された犬が保護されたことです



先日
お客様よりアレンジメントの注文をいただきました
友人が
大変な状態で保護した犬が
亡くなったので
お花を送ってほしいとのことでした


ボロボロの状態で保護され
病院にも連れていったけど
虹の橋を渡ったそうです
最後の寝顔の写真を見たけれど
安らかでした
数日でも最後は家族の一員として迎えられ
最後が幸せでよかった
本当にそう思いました


いま子供の数よりも
ペットの数のほうが多いといわれています

ペットショップの中にいる犬や猫は
もはや、ただの商品
売れ残りは棄てられていきます

そのガラスケースの中にいる犬たちの裏では、劣悪な環境でボロボロになりながらもどんどん子供を産ませます

命が
モノとなり
売られ
すてられていく
そんな時代になってしまったのかもしれません

ブリーダーの倒産も目立ち
犬だけが残され
またそこでも
『殺処分』がくだされます

お客さんの知人は
そんな犬たちを助け、保護し、
幸せに安心して住める新たな家族を探す保護活動をされているそうです

たかが犬
たかがペットと思いますか?

いつも人間の犠牲になるのは
そんな動物たちだとおもいます

店にたくさんの子どもたちが
チャロいる〜?と
寄っていってくれます
ある子は私にこう言いました

かわいいなぁ。ほしいなぁ。
でも、チャロはすごく高かったでしょう?
って。

私は
この子は捨てられてたから
お金で買ってないんだよ
それに命だからね

と、きちんと説明します。
どんなに小さい子にも説明します。

子どもたちは
みんな目を丸くします。
え!そうなの?って。

お金で買う以外に
棄てられ
殺されてしまう命があることを
子どもたちも知るべきだと
思っています

今日もどこかで息絶えた命があるのでしょう
今日もどこかでつながった命があると信じて
たくさんの動物が幸せに
なりますように













2013年9月27日金曜日

きもち

百歳近いおばあちゃんが亡くなったからと、急いでお花束を作った

大往生だから
いいじゃない

わたしのおばあちゃんも九十を越えていたので、よくそう言われた
けど
何歳で亡くなっても
悲しいし
寂しい

お花束を作りながら
その方は

だからね
いつも伝えないといけないことは
言っておかないとダメやね
と言われました

おばあちゃんはよく言ってくれてた

わたしは幸せやった
あ〜幸せやった!

そう言われても

何言うてんの
まだまだこれからも元気に
楽しいこといっぱいせな

みたいなことしか返せず

結局おばあちゃんは
ロウソクの火がふっときえたように
いってしまった


そのお客さんは
こないだ老ネコも看取り
最後に弱り果てたネコにずっと

あなたがここに来てくれて
私たちは幸せやったよ
ありがとうね

そう、ずっと言って撫でていたそうです


伝えること
出来てるかな

ありがとうって
言えてるかな


いろんな気持ちを伝えるとき
花を渡すことが多いとおもいます
感謝
お礼
お祝い
お悔やみ
プロポーズ!


千円だって
一万円だって
気持ちは、気持ち

気持ちを贈るお手伝いができるなんて
ほんとにしあわせ。

明日もたくさんの気持ちが
運ばれていきますように






2013年9月21日土曜日

はじまりの季節

お彼岸が始まりました。

もう早朝5時ともなると
かなり寒く
昼間の暑さのノリで裸足で出た日には
震えながら運転しています

早朝の空
すっかり秋
ライトをつけないといけないくらいの暗さがやってきました

あの壮絶な暑さが終わるんだと思うと
安堵感と寂しい気持ちと
秋は色んな気持ちにさせてくれます

『秋は全ての季節を作り出す過程』
ある詩人がそううたったように
秋は葉が散り
終わっていくのではなく
全ての始まりなんだと
思います


さ、
冬支度ですね



2013年9月16日月曜日

敬老の日

おばあちゃん
百歳まで
いや、不死身なのかもしれない
と思ったけど
夏の暑い日
ろうそくの火がふっと
消えるように
ふっと眠るようにいってしまいました


敬老の日が来るたび
いつも
もっと感謝を伝えておけば良かったと
思っています


店にきてくださるおばあちゃんおじいちゃん。いつまでもお元気でいてくださいね。


2013年9月13日金曜日

おんなのこものがたり

小学生って苦手だなぁと
思っていた頃があった

子供なのに
わたしは大人だ!
と思っているところとか

あ、女の子の話しですね。

でも
最近は違う。

最初はモジっとしてるけど
目を合わせて
ニコっとした瞬間から
彼女たちのドアがあく
それは
大人では体感できない、あの
子ども特有のすぐ友達になる感覚と
似ていて
ニコっとするのが
どこか懐かしい

女の子は
モジモジと
でも、さっさと店内に入ってくる
こんにちわ。
一言交わす。
じーっと花をだいたい一望するのを
横目でちらちら

ニコっのタイミングは
逃してはいけない。
でも、じっと見てはいけない。

花を一望したあと
こっちを向いた瞬間が
その時。


ニコ。


プレゼント?
そう聞くと、子どもたちはいきなり
話しだす。

うん、おかあさんが誕生日なんだけどね、明日わたしたいの。ピンクかなぁ。でもねヒマワリもいいよ!今日はね、貯めたお金二千円もってきたから!

と、嬉しそうに財布を見せてくる。

めっちゃかわいい財布やん。
めっちゃかわいいカバンやん。
嘘はあかん。
かわいいねと思ったものはちゃんと伝える。

うん、これはね、これはね…
女の子は全く話がつかないし
もう昔からの友達みたいで
笑いもこみあげてくる

そんな雑談しながら
マトリカリアの小さな小花を入れて花束を作り始めた
たいてい、これを入れると可愛くなるアイテムのひとつ。
と、思っていたら
話しの途中でもつかさず

あ、それはいらない。

と、ご指摘。
オッケ〜、何がええ?
と、聞くと
ピンクのリンドウ。
うーん、合う!いい!
恐れ入りました!

子どもらしくとか
そんな勝手なイメージは
邪魔かもしれないと思った

彼女は
作るのが大好きで
ラッピングの紙も
貸して貸して
と、言うので
お母さんにだからね、自分でやったほうが喜ぶよと
紙を渡したら
薄紙できれいにまいて
外側に巻く
ワックスペーパーは
クシャクシャに丸めて広げて
包み出した
リボンかわりのラフィアは
割いて何本かにして三つ編みにしたり
とても器用だった

めっちゃいいやん!
と、言うと
大事そうに抱えて走って帰った

子供のうちから
『おくる』ことを覚えていくのは
素晴らしいこと
大切なことだなぁと
思う

何年か前に母の日に
おばあちゃんに連れて来られた
小学生の男の子がいた
おばあちゃんは
ちゃんと、感謝とかね
おくること教えてあげないとと
思って今日は一緒に来たんです
と言ってたのを思い出す
男の子は
なんのこっちゃ!
とゆう顔してたけど
この何気ないこのおばあちゃんの愛情も
きっと大人になった時
ふっと思い出すんだろうなと
その顔を見ながら
思った


おくることが
誰かの幸せにつながり
自分の幸せにもなる
明日もたくさん幸せが
つながりますように









2013年9月5日木曜日

オクリモノ

電話がなった

昨日配送出しの送り主のかただった

一瞬
クレームなのかと
息をのんだ

相手先の方が
生前、娘が好んでこの花を使って
よくアレンジをしていたそうで
本当に感激されて
お花屋さんに直接お礼が言いたいとのことで、私からしておきますと言ったの。かわいいお花ほんとにありがとうございました


クレームがくるのではという
頭の中で
言葉がひとつひとつスローモーションで聞こえただけに
ひとつひとつがとても響いた



最近
お命日用アレンジ注文がとても多い

当たり前だけど
1人1人にドラマがあり
そのドラマにまたたくさんの人が関わっている

そこに贈らせてもらえるお花
菊いれておけばいっか!
なんて、とんでもない

なるべくお客様からは
そのかたの雰囲気を聞くようにしています。
残されたご家族もそのお花をみて
思い出したり、笑ったり、泣いたり
そして、慰められるといいと思っています。

やっぱりお花は
たくさんの気持ちを託され
またたくさんの思い出を
よみがえらせてくれる

みなさんの中に
たくさんの花が咲きますように







2013年8月31日土曜日

グリーンタイム

最近毎日雑草を抜いています。
自分の家と
お客さんの家と

小さな雑草でも
できるだけ根っこから
根こそぎとります。
雑草ぬき
ではなくて
根っこぬきが
正しいかもしれません

でも
抜けど
抜けど
また
ヤッホーと
顔を出す

シーズン初めは
もーー!早い!
と思っていたのも
今となっては私も
あ、どうもどうもと
思えるようになってきました

草抜きをしても
家を一周する頃には
また草がはえはじめ
もう感動する覚えます

かわいい小さな花を咲かせる子もいたり、雑草にも今年の流行りすたれが
あるようで
観察しながらやるとおもしろいんです

コンクリートやアスファルトのすきまに咲く花に
ついつい水をやってしまうようになりました

草抜きせなあかん!
といいながら
水をやるという矛盾

わたしのおじいちゃんは生前
雑草の名前やどんな花を咲かせるかも
知っていました
私が幼稚園のときに天国へいってしまったおじいちゃんでしたが
幼心にも尊敬し
おじいちゃんのようになりたいと
思ったものです





2013年8月29日木曜日

幸せのつづき

暑いときに
花は長持ちしない
ましてや
バラなんて花の中でも
特に
長持ちしない

だけど
先日バラ好きなかたが
こちらから送ったバラの花束に
喜び
それを見たお友達もまた
喜び
そのお友達が
お知り合いの方へ私も
送りたいと言っていただいた

この暑い中
しかもバラのみ
しかもたくさん

私は
長持ちもしない今に
長持ちしないバラを
あえて今、たくさん贈ろうとしてくれているお客さんの心意気に
鳥肌がたち
宅急便では早くても翌日の朝着に
なってしまうので
少しでも
早く長く見てもらおうと
都内まで車を走らせ
配達にいかせてもらいました


送り先は
ご飯屋さんでした
おかあさんのような
優しそうな方が
あ!花だ!とすぐに飛んできてくれました。
そして
わーすごい!
聞いてるわよ
ありがとうございます
と言って
続けて

あなたお花屋さんオープンさせたんだってね。おめでとう!がんばってね

そう言ってくれました。
まさかそんな事言われるとは
びっくり

バラの幸せの連鎖
次は誰につながっていくかな



2013年8月25日日曜日

秋と夏のはざまに

わたしが
小さい頃から得意科目としたもの
音楽と美術

音楽に関しては
先生とケンカして
5を一度取りそこねたこともあったけど
基本的には
努力もせずに
簡単に成績が良かった

数学に関しては
涙が出るほどわからなくて
なぜかいつも年下の弟に
教えてもらっていた

今となっては
なんだっていいから
ずーっと勉強していたい気もする

逃げ出したいことも
過ぎ去ってみれば
幸せな時間

若い時の苦労は
買ってでもしろ
なんて、誰が言い出したんだろう
天才的言い回し

いま
逃げ出したいことがあれば
それは幸せなこと
幸せ真っ只中にいるんだ!




エアコンがきかない空の箱
夏は本当に厳しいですが
それでも
夏を感じれることは
とても幸せ



2013年8月24日土曜日

おすそわけ

以前
ご紹介したアージェアンティークスのオーナーさんが
カゴにたくさんラフランスを入れて

おすそわけ〜
と言って持ってきてくださいました


ラフランスって
形がいびつ

ウィキペディアによると
形は悪いが香りが大変良い

と書いてあった
すごい言われよう

容姿はどうあれ
深みのある
香り高い
そんなラフランスのような人になりたいですね

アージェアンティークスさんは
この大きな洋ナシの木が目印
http://www.aje-inc.com/


わたしも
この木のように高く
ラフランスのように深いものに
なりたいもんです


2013年8月22日木曜日

ユーカリのささやき

おねえさーん!
どうしようユーカリが枯れた!

と、常連客のおねえさん。
他で買ったらしいハート型のユーカリの葉っぱが一枚もなく
枝だけに…

どうやら植え替えた時に
根っこをものすごくいじってしまったようで、一瞬にして葉っぱはドライになり落ちてしまったようです

あらら
かわいそうに

根っこに触り
鉢の引越しは
さぞかし落ち着かないのだろうと
少し枝を切ってみると
もちろん中はみずみずしかったので
大丈夫大丈夫とこたえて
しばらく面倒みてあげることにしました

根っこはぐらぐら
新芽を出す気配なし
日がよく当たる場所で動かさないようにして毎日水をあげては
枝から新芽が出ないか
にらめっこ

がんばりよ!

と、毎日一言声をかけて
二週間ほどしたら
ピヨっと芽が!

あかちゃんの小指の爪ぐらいしかなかった芽がこんなに大きくなりました!

過保護に水や肥料をやりすぎると枯れる
放っておきすぎると
それはそれで枯れる

子どもと同じよねぇ〜
って、よくお客さんが言っていたことを思い出しました


自然の声はとても小さいようで
とても大きいのかもしれません

生きてるってすごい!

あともう少し頑張れ!

2013年8月21日水曜日

雨の予感

いま
雨がふってきました
最近の雨は
なんだか怒っているかのようで
いつもなんだか謝りたくなります

大粒の雨
風がないからまっすぐ落ちてきて
目の前はシマシマ模様

いま水やりのお仕事もしています。
毎日こう雨が少ないと
水やりの責任を
ひしひしと感じます
花たちにとって
水がないと言うことは
死ぬことを意味しますから

いま
木や花は喜んでいるでしょうね
ほんとに自然は偉大です

空と地が
交じり合うことは
ないです
でもそれを結ぶのは雨
たくさんの命を結ぶのも雨

季節や
自然の声に
いつも敏感でいたいです





2013年8月20日火曜日

サカダチ

窓に張り付いたカマキリを
遠くから見つけた
こうしてみると
電線に逆立ちしてるみたい

出来ないと思っていたことも
出来ることがたくさんあるかもしれないと
思った

気づけばもうカマキリはいなくなってた

2013年8月19日月曜日

私の名はジュリア

庭のバラが咲いた
つる性のジュリア
決して派手ではない
どちらかといえば地味で
そっと咲く
そして長持ちもあまりしない
さっと散る
でもジュリアのファンは
いつもとても多い

花が咲くと
重みでか首も少し下を向ける

なんと儚い


今朝
ひとつだけ咲いた
うれしくて
写真をとった

この暑い中
ありがとう




2013年8月17日土曜日

向こう岸へ

大学卒業したとき
どうしても小笠原諸島に行きたくて
船で25時間半かけていってきた
飛行機もなく
手段は船しかないところも
私の好奇心を
あおった

太平洋を船で渡るのは
想像を絶するきつさだったし
船が沈んだら…なんて
ネガティブ思考も働いてしまうほど
自然ってすごい
自然ってこわい
と思った

夜には夜光虫が海面に光る
空にも星
海にも星
言葉では言い表せられないほど

昼前についた
島が小さく見えようとしたとき
船の両脇を
クジラとイルカがいて
まるでこっちだよ!
と、歓迎してくれてるようだった

なんて、書くと
いい船旅だと思うだろうが
実際はすさまじい船酔い
1人ひとつ洗面器も用意されているほど
でも
これが自然を愛するということだ
この小笠原に飛行場を作らないのは
波打ち際まで続くサンゴを守るためでもある
それを聞いたとき
仕方ないというか
こちらこそ
お邪魔いたします…
すみません
という感じだった

花は送るモノだと思っていた
でもここでは
守るモノ

一週間に一回船がきて、船が出る
帰りは
島のみんなが
来てくれたみんなに
ハイビスカスの首飾りをくれる
またねー
さよならー
お互いが小さく小さくなるまで手をふり
ハイビスカスを海に返す

青い海に
赤い花

わたしが自然の奥深さにふれた
初めての旅







2013年8月16日金曜日

まんまるサニー

めらめら朝焼け
じっとにらまれているような
じんと包まれているような
夕焼けと同じような赤なのに
夕焼けと明らかに違う赤

はじまりの色

そして
 大好きなラナンキュラスのように
まん丸

早朝は
少し秋のにおいです

2013年8月15日木曜日

ハナのこと

お客様に

こんなに暑いけど
あなた
花に囲まれて幸せよ

と、言われた
よく言われる
本当にそうだと思う

でも、その方は続けて
こう言われた

戦争もない
経済的にも
恵まれている
花が飾れるって幸せなことよね
自然災害だってまたいつ来るかわからないもの
だからね
暑いからって何よ!
暑さなんかにあたし負けないわ!

ニコッと笑って
ありがとうと言って
手をふって帰られた


インドには花がなかった
広大に広がる緑はあったけど
家の前や
軒先なんかに
花が植わってることもなかった
オレンジの丸いマリーゴールドを
糸でつなげて
お祈りに使う、その時に
お、花だ。
と、思ったほど
花を見なかった

先日
ヨーロッパに仕事に行かれた方が

電柱みたいな高い所にも
花が植えてあってね
あれはどうやって水をやるのですか?と聞いたら
水をやる車が決まった時間にやってきます
と言っていたそうだ

国をあげて
花を植えているんだと思うと
それはそれで驚いた

その国の文化や情勢や豊かさが
花の象徴なのだろうか
どうなのだろうか

外国にいくと
花と犬ばかり見てしまう


でも最後に旅したのはいつだろう


そんなことより
いまお花といることに
幸せを感じよう
暑くても
とても幸せなことだ




2013年8月14日水曜日

しあわせフラワー


バラを四十本抱えて帰るお客様の後ろ姿が幸せそうで
私も幸せな気持ちになった

セミの合唱も
今だけ。
今の為だけに
生まれて生きて死んでゆく

花も
今だけ。
今の為だけに
生まれて咲いて枯れてゆく

真夏のお花も
今だけ。
出会ってくれてありがとう。

きっと
気づけばもう秋なんだろう



2013年8月4日日曜日

休みの前の

明日からお休みをいただきます。

今日は整理もかねて
苗と切花半額SALE!
と、やってますが
暑い

暑すぎ

早く日が沈まないかなーと
ぼんやりしてたら
子どもたちが遊びにきてくれました

犬と遊び
花と遊び
水と遊び
最後にやることがなくなり
絵を書こうとゆうことで
包装紙にごりごり。

姉はもくもくとチャロをかき
妹はピンクのヒマワリってないんだよねーといいながら、ピンクのヒマワリをかく。

力作。


妹ちゃんはピンクのヒマワリをチャロにあげるって、チャロの前に並べてあげてた

こどもたちの創造は無限だし
おもしろい
あー子供のようなやわらかな頭がほしいもんです


外は
セミの合唱と
冷房の室外機の音だけが
こだまする
夏はまだまだこれから


金曜日9日からOpenです!
おまちしてます






2013年8月3日土曜日

ハッピーローズ

あなたにとって
花とは

あなたにとって
バラとは

お祝いと
感謝をこめての
バラの花束を作りました
バラのみ

バラにはトゲがあり
バラには虫がつき
手をかけないと
咲かないバラ

時間と手間と
愛情の結晶

そして
この香り

夏はすぐに開いてしまうバラ
だけど
その分
幸せが
すぐにやってくる気がします

休み前なのに
たくさんバラを入れました
やっぱりたくさんの人に
幸せ
届けたいです

ぜひ一本でも!
バラのしあわせを

2013年8月2日金曜日

愛され記念日

おじいさまが亡くなった命日に送りたいと言われた。
だけどお届け先が北海道だった。
この暑い中、2日かかってしまうことや
飛行機を使ったら送料がはねあがることなどを伝えた。
北海道と九州の
夏の宅急便はかなり厳しい。

お客様は
考えますと言われ
また数日後に
やはりここから出したいと
言ってくださり出すことになった

そこまでお金とリスクをもってまで
届けたいとゆう気持ちを
わたしも
ひしひしと受け止め
ダンディだったおじいちゃまへの
お花選びがはじまりました。

雪の日でも
車のドアをさっと開けてくれるような紳士なおじいちゃん

オシャレで
ダンディだったおじいちゃん

そしてバラが大好きだったおじいちゃん

お供えには本来
トゲのあるバラなどは
不適切ですが
あえていれてくださいと
言われ
ふんだんにいれました。

北海道の大地を覆うラベンダーを見たてて淡い淡いラベンダー色のトルコキキョウと
雪のような白い丸いバラたちと
ダンディだったおじいちゃんをイメージしてアンティークあじさい

命は
誰しもに限りがあるわけで
長生きしても
やはり別れはとても辛いものです

でも
季節はめぐり
またやってくる

わたしのおばあちゃんも
夏に亡くなりました
暑い暑い日でした

おばあちゃんの命日は忘れられない日
だけど
いつか
おばあちゃんの産まれた誕生日に
みんな集まってレストランを予約したいと思っています

おばあちゃんがいたから
わたしたちがいる

こうして命日や誕生日に
お花を
つまり気持ちを贈ることって
やっぱり
すごく素敵なことだと
思うんです


お花たちが
早く北海道にいきたいよ
と言ってるようです




2013年7月29日月曜日

夜を運ぶ太陽は

きれいな夕焼けだった
でもそれも一瞬だった
いつもきれいなものは一瞬
だからこそ
美しいのかもしれません
花も同じ
特に夏は長くもたないけど
それでも花は
これでもかってくらい
美しく咲いてくれます

花も出会い
まるで夕焼けの出会いのようです
次回の仕入れは水曜日
おたのしみに


おわりかけの夕焼けを
うつしたら
はりめぐらされた電線が
空を網目状に隠す

大学生のとき
空とこの電線の写真をとりまくって
つなげて
電線の地図を作った

それどうすんの?
それがどうしたん?
ってな話ですけど
すごくおもしろかったのを
おぼえてます

一見、意味ないことや
一瞬の出会いたちが
今のわたしを
作っているなら
これからも
探そう
出会おう

2013年7月28日日曜日

お知らせ

夏休みをいただきます
下記の通り
お店はお休みとさせていただきます

8月5日月曜日〜8日木曜日

なおそれにともない
今週、夏休みセールいたします!
いつやるかは随時
TwitterやFacebook、インスタなどなどでチェックしてくださいね

天気と入荷状況みてやります!
随時チェックお忘れなく!
いきなりやるかも!



2013年7月27日土曜日

僕の名前

僕は声が出ない
前の飼い主は
ブリーダー
僕は繁殖犬だったから
そのマンションの一室にいた子たちは
みんな声帯を切られたんだ
ご飯もろくに与えられず
骨と皮だけだった
歯も乳歯がたくさん残り
真っ黒になってしまってた

僕の体には
疾患があって
きっと遺伝するといけないから
売れない仔を産んでも困るからだろうから
僕は繁殖犬としては使えず
譲渡会に出された
つまり
僕は捨てられた

人間の都合で
犬は増やされ
捨てられる

お金で犬を買う前に
捨てられる命があることを
知ってほしい
殺処分を待ってる子もいるんだ
なんで
産まれてきたんだろうって
思うよね


いま僕は
花屋でたくさんの人に
声をかけてもらってる
抱っこしてもらったら
僕は時々気持ちよくて
その人の腕で寝てしまうんだ

人間も
悪くないかもしれない
みんなとっても優しいんだ

花と緑と
冷たいタイルの上が
僕のお気に入りの場所さ

さ。
今日はどんな出会いがあるかなぁ


思い出せないこと 思い出になるとき

わたしの花との出会いは
記憶がない
音楽をやっていたので
コンサートや発表会となると
我が家には
花屋並みに花があふれ
花のにおいが
家中にあふれる

だから今も
香りが強い花が集まると
実家を思い出す

五感の中で
鼻が1番敏感だと聞いたことがある
においを嗅ぐ
だけじゃなくて
思い出さなかったこと
思い出させたり

わたしは
その花の中でも
ユリのにおいが
ぴりっとする

ピアノの先生のうちに
いつもあって
玄関入ると
ユリの香りにまず包まれる
幼稚園とか
小学生のときの話なのに
今だに
ピアノが苦手だったことを
思い出す



お客さんが
よく紫陽花を見たら色々思い出すわぁ
とおっしゃる方がいて
いつもぼんやり紫陽花の前で立ち止まっている

人にはそれぞれ
重なる記憶がある

花は
やはり
いつも誰かの人生に
寄り添っているんだ




2013年7月25日木曜日

傘と花

さなぎを
脱皮して
蝶になる

蝶もそうして
さなぎと
サヨナラをし
出会いを迎える

サヨナラも
まぁ悪くないのかもしれません

いつも帰り道に寄ってくれた小学生が
もうすぐ引っ越すことになりました
最後に遊びにくると
約束をしていた昨日
小さな花器で
アレンジを作らせてあげようと
待つことにしました

2人はとても喜んで
すごい早さで花を選んで
すごい早さで作り上げました

1人の彼女は
小花から

1人の彼女は
大きなバラから

二人とも同じ花を持っても
違うお花ができあがりました

楽しい楽しい!
もう一個つくりたい!
と。

好きなようにさしてやってみ
と、なんにも教えなかったのに
子どもって
頭がやわらかい

また来るね
と何度も言って
2人の小さな傘が
大事そうに花を守りながら
ゆらゆら歩く
手がいっぱいなのに
手をふって
またくるねー!
と高い声がひびく

いってらっしゃい
またきてね




2013年7月23日火曜日

オリーブの吐息

無謀

そんな言葉がよく似合う

巨大オリーブの嫁入りが決まった
天気予報とにらめっこして
植える日を決める
でも自然って
そんな予定通りにはいかない
急に気温が下がった雨上がりの朝
明日だ!

というわけで
夜中に泥棒のように巨木を
うめきながら運び
朝に植え込み


シャベルで
落とし穴のような穴を
掘っていく
何回か入れては戻し
調整し
さ、ここでと土を
かぶせた
まるでふかふかの布団に
入ったかのような
オリーブが安心したように
見えた

お客さんは
もちろん無謀を承知の上
根付いてね
と二人で祈った


朝日にきらきらして
ゆらめく葉っぱ
まるで昔からここにあったみたい

暑い夏はこれから。
夕立や台風に負けず
根をのばしていきますように






オリーブの足音

真夏の
かっんかん照りの日に
木を地植えすることが
あまりよくないこと
少しガーデニングをした人なら
容易にわかること
ましてや
花屋のわたしは
怖いとすら
思う

けど
出会ってしまった

大きな
大きな2.5メートルはあろう
枝ぶりもすごいオリーブの木

な。

最初に見つけたとき
この一文字しか
言葉が出なかった

えーー!

しかも
これほどの高さ大きさなら
安くても五万はするしろもの
なのに半額以下という格安
わたしはすぐに
卸屋のおじちゃんに詰め寄った
なんでこんなに安いのか
そしたら
名前がないからだよ
と言われた
確かに品種の名前がない
そして
やはり

それにこんな真夏に
根付くかわからない危険性があるからね

とひとこと。
確かに。

なあなあ
連れて帰ってや
なあなあ
オリーブの声が聞こえる
何回も葉っぱを触る

あんたこの暑さいけるか?


うーーーーーーーーん

悩む
オリーブの前を行ったり来たりするわたしに
見かねておじちゃんは
予約札貼っててあげるから
またこんんど来たときに決めな
と言ってくれた


こんだけ悩んだのに
後日何も悩まず
あっさり連れて帰った

おいでおいで


でもこの子はかなり重かった
車には乗せられず
おじちゃんに乗せてもらった

店について
車からおろすのも一苦労
ぬおおおおおおおおおおおお
ものすごい声を一人で出して
車からおろす
重すぎる
しかしまだ店の前の置けそうなとこまで
あと数歩・・・
ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお


一生分の太い声を出して
なんとか店の前におく

やばい
ほんと
きれい
おもい

もうちょっとがんばってや
と葉っぱを触る


さ。
オリーブの夏の行方
いかに


2013年7月18日木曜日

両手いっぱいの

ちょっと涼しいかなと思ったけど
やっぱり暑い
お店に並ぶ苗もカラカラで
急いで水をあげる

そしたら
吸い寄せられるように
斜めによたよたと
1年生ぐらいの男の子が
わたしのところにきた

わ。大丈夫?
と言うと

そのまま斜めになりながら
下を向いたまま

うん
ぼくね
もうすぐね
なつやすみだからね
にもついっぱいもってかえらないと
だめなんだけど
なんでこんなに
おもいんんだろう


話しながら
斜めになりながら
行ってしまった

気をつけや〜!
と大声で言ったら

うん
にじゅうにちから
やすみなんだ!

と、遠くから返事をして手をふってくれた


たくさんの荷物は
あなたを作り上げてきた
大切な思い出

夏は
花や緑の成長期
水、風、光
厳しい季節だけど
すべてが
花や緑を作り上げるもの
どれが欠けても成り立たない

わたしを
つくりあげるすべてのもの
あしたもどうぞよろしくね

2013年7月16日火曜日

なにいろ

何色が好きなんですか?

よく聞かれる

それが一番困る質問
なぜなら本当に
全部好きだから

今日も
小学生たちが
帰り道に立ち寄った
また花の感想を言っていく

その中に
私が好きな
ピンクでもオレンジでも赤でもない
くすんだ色の花を指さした

お。なんて言うのかな?
と思っていたら


わ!何この花!
くちびる色!

と言った
なんとまあ
くちびる!!!

子どもじゃなかった大人はいないのに
もう子どもの目線には戻れない

子どもが
一番なんでも知っているのかもしれない




日々の泡

今日も 
あいまを見て
天気を見て
お客さんのお家の水やり

土が水を吸い上げる音
風が木や花をすり抜ける音
太陽のじりじりする音
そんな音を聞きながら
水をまくのが好きだ

みんな生きてるんだな

2013年7月14日日曜日

本能

朝七時
暑くなる前に
と、とあるアンティークショップの植え込みにいく

最近オープンした隠れ家のような
アンティークショップ
アージェアンティークス
中に入ると
時間も
時代も
場所も
どこにいるのか忘れるほど
素敵なお店

ここには白の花しか
植えないと
決めてらっしゃるようで
色んな白の苗が
いつ僕ら土に入れるのかなあ
と言わんばかりに並んでる

マンション生活が長かった私にとって
久しぶりの地面
うれしい
スコップじゃ足りなくて
シャベルで地面を掘る

自称非力だと思っていたけど
どうやら力があるようで
みるみる大きな穴を堀った
オーナーさんが
すごい才能!
と絶賛するほど
シャベルの使い方がうまい
らしい

土のにおいが
なつかしい記憶を一気に呼び覚ます


実家の庭には
四季折々に花や実がなり
そこにつく虫だって
自然に覚えた
その世話をしていたのはおじいちゃんで
いわゆる雑草と呼ばれるものの名前も全部知っていた

春には桜が咲き
チューリップの前で記念撮影
初夏には梅がなり
夏にはボールいっぱい
ゆすら梅を食べる
秋にはしぶい柿がなり
冬にイチョウの葉がおちてゆくのを眺める

何気ない
季節の声が
一人暮らしのマンションでは
なかなか聞こえなかった

もっともっと
間近で花や緑を見たくて
花屋のドアをたたいた



今日は夜も
観葉植物の植え替えに行った
爪が真っ黒で
気分がいい

わたしたちは
きっと土にかえっていくんだ

左手にさっそくマメが出来た
この夏
あと何個マメができるだろう




ボン

もう二度と会えないけど
会いたい人が
いるだろうか


今日は七月のお盆
入りの日でした
わたしは大阪人なので
こちらにきて
七月にお盆があるのを初めて知りました


お盆って
ご先祖さまをお迎えする日
こっちですよって
火を焚いて待つ



朝、仏花を作るとき
いったんありふれた組み合わせを手にしてみた

ありふれた組み合わせは
手が勝手に覚えている
けどなんか違う気がして
やめた

いらっしゃるかわからないけど
みなさんのお顔を思い出し
あの方だったら
何を選ぶかな
とか考えながら
作ることにしました

お花が大好きだったおばあちゃんに
支えてくれたご主人のために
大好きだったおかあさんのために
自分より先にいった娘のために
・・・・

お盆を
きっといろんな気持ちで
いろんな方が迎える
そっと
お花を
と思っています







2013年7月13日土曜日

夏の花嫁

むかし
よく行った沖縄で見たブーゲンビリア

南国の花は
大きくて濃い色のイメージがある
けど
ブーゲンビリアは
わりと小さい花たちが
わーっと咲く
沖縄のそこらへんで咲いていて
よく車を止めて
写真をとった
十年以上たつけど
今でもそのときのブーゲンの押し花もある

今日
市場で
オリジナルで作ってもらったという
真っ白な
おっきい株の
ブーゲンビリアを
手に入れた
限定10鉢の中のひとつ
決して安くはない値段だけど
見たことのない仕立てに
とっても感動した

店について
暑かった車から早速だしてあげた
あまりにも長いので
地面には置けず
いすに座っててもらう
まるで花嫁さんのような
たたずまいに
うっとり

とってもきれい
もちろん
どこかのおうちに
早く嫁入りしてほしいけど
ずっとここにいてほしいような
矛盾・・

どうぞ
うちの花嫁さん
見に来てください

太陽に向かって
ただひたむきに咲く花




2013年7月11日木曜日

帰り道の冒険

今日の太陽
なんの容赦もなく
サンサンと降り注ぐ

あつい

何回言ったかな

いつも
小学校の帰り道に
寄り道してくれる二年生の2人組
今日も何気にやってくる
いつもお客さんのいない時間に来てくれるから
あたしは
いつも喜ぶ

入り口で立ち止まって
挨拶をして中に入る
こんにちわ
とかじゃない
あたしたちの挨拶は
決まって

ヤッホー

だ。

ヤッホー
ヤッホー
そう言ってから必ず店に入る

店の一通りの花の感想を言って
昨日より開いただの
位置が変わっただの
キャーキャー言う

そしてあたしは
また明日も来てくれる?
と聞く
そしたら
ごめんね明日は避難訓練なの!
その次はバレエ!

そうか子供も忙しいんだね

そしてこないだは
ディズニーのお土産をもらった
その次は
手作りのミサンガくれた
彼女たちはいつも
あたしがちょっと元気ないときに
そうやって
何かをプレゼントしてくれる
絶妙なタイミングで


そんな
仲良くなったころ
お話があります
といわれ

どないしたん?

と聞くと


夏休みで引っ越すことになりました!
って。
えーーーーーーー

しかもあたしの実家のすぐ近く
それにも
えーーーーーー

だけど
彼女は
おばあちゃんに会えるから
うれしい
だけど
寂しい
だけど
うれしい
寂しい
そう繰り返し何度も言ってた

夏は
少し別れの季節

彼女が気に入ったシャクヤク
大きくなっても
思い出してくれるかな




2013年7月10日水曜日

サン デイ!

朝5時
国道246号線
渋谷方面に向かうのぼり車線
目の前に
真っ赤な朝焼け
今日はやけに赤い

今日も暑したるで〜
と言わんばかりの
めらめら太陽
今日はやけに赤い

市場について
車をおりると
もう暑い

インドの朝を思い出す

彼らは暑くなる前に
早起きをして
勉強したり
お祈りしたり
なんせ忙しい朝だった

そんなインド人ばりに
早起きをして
仕入れにいくことを
時々
大変ね。でも一日が長くていいわね。
といわれる。
でも。とんでもなく
一日は短い。

今日も
気づけば
夜八時だった

太陽をいつも
おいかけているようだ

今日の朝焼けのせいか
市場で赤の花ばかり集めた
きれいな赤のプロティアに会った
花は出会いだと思う
少し触ってすぐに手にとった
なんとなく
もう会えないような気がしたからだ


きっと夏は
一瞬なんだろう
明日も太陽さん
お手柔らかに






2013年7月9日火曜日

ワンマンス

昨日
開店して一ヶ月がたちました

駆け抜けた一ヶ月は
休みもなかったけど
花と緑にうもれ
追いかけ続けた日々でした

開店前の4ヶ月間で
考え続けた店の名前は何十にものぼり
結局
最初に考えた名前にしました

空の箱


どんなお家も
どんなお部屋も
どんなお庭も
最初は空箱のよう
そこに
大切なものや大好きなものを
つめこんんでゆく
そして
家が庭が育ってゆく

そこに花が、グリーンがあるしあわせ

大きな幸せって
小さな幸せのつみかさね

みんなが
しあわせで
ありますように



そして
毎日同じ空がないように
お花も毎日違う

明日の花にも
出会ってください