2013年7月14日日曜日

本能

朝七時
暑くなる前に
と、とあるアンティークショップの植え込みにいく

最近オープンした隠れ家のような
アンティークショップ
アージェアンティークス
中に入ると
時間も
時代も
場所も
どこにいるのか忘れるほど
素敵なお店

ここには白の花しか
植えないと
決めてらっしゃるようで
色んな白の苗が
いつ僕ら土に入れるのかなあ
と言わんばかりに並んでる

マンション生活が長かった私にとって
久しぶりの地面
うれしい
スコップじゃ足りなくて
シャベルで地面を掘る

自称非力だと思っていたけど
どうやら力があるようで
みるみる大きな穴を堀った
オーナーさんが
すごい才能!
と絶賛するほど
シャベルの使い方がうまい
らしい

土のにおいが
なつかしい記憶を一気に呼び覚ます


実家の庭には
四季折々に花や実がなり
そこにつく虫だって
自然に覚えた
その世話をしていたのはおじいちゃんで
いわゆる雑草と呼ばれるものの名前も全部知っていた

春には桜が咲き
チューリップの前で記念撮影
初夏には梅がなり
夏にはボールいっぱい
ゆすら梅を食べる
秋にはしぶい柿がなり
冬にイチョウの葉がおちてゆくのを眺める

何気ない
季節の声が
一人暮らしのマンションでは
なかなか聞こえなかった

もっともっと
間近で花や緑を見たくて
花屋のドアをたたいた



今日は夜も
観葉植物の植え替えに行った
爪が真っ黒で
気分がいい

わたしたちは
きっと土にかえっていくんだ

左手にさっそくマメが出来た
この夏
あと何個マメができるだろう




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